感染症ワクチン開発事業
これまでの感染症ワクチンは、ヒト用、動物用を問わず、病原体を弱毒化した「弱毒生ワクチン」、病原体を不活化した「不活化ワクチン」、そして、毒素を無毒化した「トキソイドワクチン」が主流でした。しかし、病原体を構成する一部の成分を病原体から抽出した「コンポーネントワクチン」と同時に、近年ではその成分自体を遺伝子組換え技術で作出する「サブユニットワクチン」も加わり、ワクチンのレパートリーは着実に広がりつつあります。
弊社は病原体が動物の生体内で増殖し、感染を拡大するために必須のタンパク質抗原をワクチンの標的分子とし、そのドメイン構造などを適切に選抜・改変すると同時に、大腸菌、酵母、昆虫細胞などの組換えタンパク質発現系を駆使することで、安全性と有効性に優れ、かつ、コスト面でも従来技術を凌駕するワクチン抗原分子を創り出します。これはカテゴリー的に言うと上述の「サブユニットワクチン」に該当します。
特に弊社のタンパク質分子設計(デザイン)は、①アミノ酸置換、②タンパク質ドメイン構造置換、③異種タンパク質・ドメイン構造等の足場タンパク質分子への搭載(接木)、そして、④これらを組み合わせた独自の手法によって、ワクチン抗原の免疫原性と感染防御能を最大限高めるタンパク質工学に立脚していることが特徴です。
以上のような独創性のある分子デザインによって、これまで、「豚の浮腫病を予防するワクチン」(志賀毒素)、「鶏の産卵低下症候群(EDS)予防ワクチン」(トリアデノウイルス)、「豚サーコウイルス2型予防ワクチン」などの抗原開発に成功しています。さらに、近年、弊社は家畜動物だけでなく、養殖魚を対象とした水産ワクチンや伴侶動物(ペット)のワクチン開発も進めています。
●「豚の浮腫病を予防するワクチン」
特許番号 | 国名 |
特許第6172582号 | 日本国 |
US 9,701,724 B2 | 米国 |
1-2015-500890 | フィリピン |
EP 2,910,634 B1 |
ドイツ スペイン フランス ポーランド デンマーク オランダ イタリア ベルギー (ヨーロッパ8カ国) |
MX 368,398 B | メキシコ |
KR 102,094,569 B1 | 韓国 |
CN 104,755,619 B | 中国 |
●「産卵低下症候群(EDS)予防ワクチン」
特許番号 | 国名 |
特許第6620386号 | 日本国 |